積極的不登校という選択

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今一番興味があること
ともすれば後ろ向きで過ごしてしまいそうな不登校という状況から、そうした経験を通して大きく変化したけんとさんに、今、一番興味があることを聞いてみた。
「今はDJですね。こどもも楽しめるようなDJイベントを開催したいです。こどもばんぱくのアフターパーティーで、DJが入るディスコパーティーをしたのですが、大人もこどもも、境界線なく一緒に踊って、とても楽しかったです。

そのあと僕もDJを始めたのですが、どこかでDJ を披露したいと思っても、こどもはクラブに入れないし、一般的なDJイベントも年齢制限があったり、夜開催されることが多くて、なかなか行けない。
そうしたイベントに参加したくても諦めているこどもも多いので、だったらこども達がDJを発表できて、親子で安心して参加できるようなフェスを開催したいなと思っています。」

保護者からの質問に答える
最後に、けんとさんに、保護者たちからの質問にお答え頂いた。
Q1: 不登校気味の小学生の息子に、学校で出会う以外のお友達を作ってあげたいと思います。どうすれば趣味の近いお友達と出会えるでしょうか?ちなみに息子はマインクラフトや自然散策、生きもの、マイクラ、パズルや折り紙が好きです。
A1: マインクラフトやネット上で友達を作ったり、SNSで、 【#○○が好きな人つながってください】などとエントリー参加してみるのもよいと思います。あとは公園ですね。公園で、幅広い年代の友達をつくる過程で、不登校では育たないコミュニケーション能力が身につくと思います。
Q2: 不登校で、絵本を書くなどの自己表現も苦手で出来ない、といった子供たちへのメッセージをお願いします。
A2: 自分を表現することは、これはもう、一度やってみることしかないです。僕自身も絵本を売る前は、夜も眠れないくらい心配でしたが、やってみたら、自分が思っているよりも、意外と世界は優しかったりもするので。それでも怖かったらSNS上で、匿名で発信すればいいと思います。今は匿名発信できる色々なツールがあるので、上手に使っていけばいいのではないでしょうか。

Q3: 敷かれたレールでなく、自分で道を切り拓いて進むけんとさんのパワーは、どこからきているのでしょうか?
A3: 自分で切り拓いたというよりは、不登校になって否応なく、今までのレールがポンっと外れてしまったという感じです。
それまで僕の夢は公務員になって、なんなら犬も飼いたいな、くらいなものだったのです。
公務員できちんと納税して生きていく、といった人生を想像していました。
僕自身、テレビ番組などの影響で、不登校イコール引きこもりで親に暴言吐く人、みたいなイメージしかなかったのが、まさか自分がその不登校になるとは夢にも思いませんでした。
で、いざ不登校になって、もうダメだと思ったら、ある意味吹っ切れて、レールが否応なく外れてしまったという感じですね。
Q4: もしもけんとさんが、日本の教育を変える権限があったら?
A4: 今は、大人だけで教育の在り方を考えていることが多いと思いますが、これからは、教育をどう変えていこうかという議論の場に、子供もまぜて、実際に教育を受ける当事者である、こどもの意見を反映させたいですね。

Q5: 好きな言葉を教えてください。
A5: 母の、「やればできるなら、やれ!」という言葉です。やればできると言って後回しにしていると、結局やらないまま終わるから、できると思った瞬間にやれ! と。
ご自身の経験も取り混ぜながら、一つ一つ丁寧に言葉を選び答えてくださったけんとさんだが、レールが外れてからの活動は、多岐にわたる。
DJへの第一歩として、最近はポッドキャスト Spotifyにて「ヒビコレヨキヒ」を配信しているが、けんとさんにこうした行動力があるのは、お母様の言葉が後押ししているからなのかもしれない。
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