かかりつけ弁護士のすすめ

日本のイノベーター

海外と日本の橋渡し

和太鼓奏者としての光野さん

コロナ禍がなければ、2020年からマレーシアの法律事務所で、インターンとして働いているはずだったと語る光野さんだが、その原動力はなんなのか、尋ねてみた。

「やはり、母の会社がパリコレでトラブルを経験したことが原動力でしょうか。海外と日本の企業を、法律で橋渡ししたいという想いが強いのです。

日本の企業は良いところがあるのに、世界という土俵でまだまだ戦えない。母のトラブルでそれを実感したので、そうした日本企業を応援して、海外で活躍するお手伝いしたいという想いが強いのだと思います。」

 なるほど、そうした想いで今に至っているのだろうが、趣味の和太鼓も一役かっているのでは? と水を向けてみた。

 実は光野さんは20年以上のキャリアを持つ和太鼓奏者でもあるそうだ。

 「そうですね。和太鼓の素晴らしさを世界に広めたいという気持ちはあります。

 世界中で仕事をしながら、日本の誇る伝統文化も伝えていけたらいいですね。

できれば日本とヨーロッパ、マレーシアを行き来しながら暮らしたいですね」と、目を輝かせながら語ってくれた。

美しいネイルの指先と、最先端のファッションに身を包んだ光野さんは、弁護士という立場であると同時に、伝統的な和太鼓奏者でもあり、とてもユニークで多面的な視点を持っていると言えるだろう。

そうした彼女の魅力は、きっと弁護士の仕事にも生かされているのではないだろうか。混沌としたこの時代、今までの既成概念では測れない世の中になってきたが、そんななか、法律、弁護士という杓子定規と思われがちな世界で、彼女の多面性がどのような価値を生んでいくのか、楽しみでならない。

 ステレオタイプな弁護士像を打ち破る彼女の、これからの世界での活躍を期待したい。

和太鼓パフォーマンス中の光野さん

光野真純(こうの ますみ)さん

●弁護士

・2014年1月弁護士登録。

・商標を主とした知的財産法務、相続や離婚等の家族に関する事件も多く担当。 

・多数の紛争案件に関与し、交渉、訴訟など紛争案件に関するアドバイス、代理人対応を得意とする。

・相談分野はアパレルメーカー、ジュエリーショップなど、ファッション関係が多い。

・2020年4月からマレーシアの法律事務所で研修するはずが、コロナ禍で延期となる。しかし、その関係で東南

アジア関係の相談も受け付けている。

・下請法に関する相談も多く、2015年より、中小企業庁委託事業下請法講習会講師を継続している。

●所属  東京弁護士会国際委員会 日本弁護士知財ネット日本商標協会 日本知財学会ブランド経営分科会

●著作 

・WWD JAPAN 2020年3月2日発売号「ファッションロー相談所 」

・WWD JAPAN 2019年11月4日発売号「ファッションロー相談所 」 

・日弁連知財ネット営業秘密官民フォーラムメールマガジン掲載コラム 第44回 「守秘義務が課されていた営

業秘密を取得した場合~知財高裁H30.1.15を題材に~」 

・国際相続・贈与がざっくりわかる!(共著)

・「私はラブリーガル(Drop Dead Diva)」日本語訳法律監修

●湯島天神白梅太鼓保存会所属で、和太鼓奏者として、約20年活動。

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